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2012年5月1日

香り、匂い、臭い 

 

化粧品と香料

われわれが鼻で感じ取るものをいろいろな呼び方をしています。よいと感じる時は、香り、悪い場合は、臭い、その様な感情を入れない一般的な場合は、匂い(におい、ニオイ)と呼んでいます。これらは数多くの有機化合物の混合物であり、例えば、バラの香りを分析してみると、100成分以上の有機化合物の集合体です。そのような有機化合物のうち、工業(産業)として取り扱えるようにさせたものが香料です。

香料とは何か

香料は、大別して、天然から抽出する天然香科、化学合成で作られる合成香料(使用される香料は大半がこれにあたります)とそれらを調香技術で調合した調合香料に分類されます(天然香料として用いられる植物を表1に示しました)

表1:香料に用いられる主な植物とその使用部位
ローズ、ジャスミン、オレンジフラワー、イランイランなど
果実・果皮 オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ライム、バニラなど
全草(葉や枝) ペパーミント、シソ、ラベンダー、ゼラニウム、セージなど
ユーカリ、ローレル、ウインターグリーンなど
材 (木の幹) サンダルウッド、シダーウッドなど
樹皮 シナモン、カッシャなど
根茎 ジンジャー、ターメリック、ベチバー、イリスなど
種子 アニス、コリアンダー、クミン、ナツメグ、ペッパーなど
その他 クローブ(つぼみ)、オークモス(こけ)、エレミ、ガルバナム(樹脂)など

出典:日本香料工業会パンフレットより

 

用途からは、食品に使用されるフレーバーと、口には入らないものを対象とし、主として化経品等に使われるフレグランスがあります。

全成分表示では、化粧品あるいは薬用化粧品に香料が配合されている場合は「香料」と表示されます。香りの主要なタイプは、表2に示しました。以下では化粧品等に配合されるフレグランス(「香料」と記述します。)について述べます。

表2:香りのタイプ
シトラス Citrus レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、ベルガモットなど柑橘系のフルーツの爽快な香り。におい立ちを良くするのに用いるほか、オーデコロンの主要な香りとなる。
シングルフローラル Single Floral バラ、ジャスミン、スズラン、ライラックなど数多くある花の香りのどれか一つをモチーフにした香り。シンプルでかわいらしい香りになる。
フローラルブーケ Floral Bouquet いくつかの花の香りをブーケ(花束)のように混ぜ合わせた、花園のような豪華な香り。日本の女性には最もしたしまれやすいタイプ。
フローラルグリーン Floral Green 花の香りに緑の木の葉や草、青リンゴなどのグリーンな香りを添えた、アウトドア感覚のナチュラルな香り。
フローラルアルデハイド Floral Aldehyde 合成香料の脂肪族アルデハイドの香りを特徴的なフローラルブーケを基調とした、力強くモダンな香りで、セクシーな雰囲気がある。
シプレー Chypre シトラス系の香りに花の香りを配し、オークモス(こけの香り)、ベチバー、パチュリーなどウッディー調をベースにして、アンバーグリスなどアニマルノートをアクセントにした、重厚で気品のある香り。
オリエンタル Oriental 甘くパウダリーな香りに、東洋のイメージを与える乳香、没薬(もつやく)、バルサムなどを配し、アニマルノートでまとめた独特な甘味と持続性のあるエキゾチックな香り。

出典:日本香料工業会パンフレットより 日本香料工業会 香粧品香料委員会  

 

なぜ香料を使うのか

香りはよいにおいというプラスイメージを待っており、多分、これは、人間が人間として歩みだした時からのものであると考えられます。香料を最終製品に使うということは、このような嗅覚的な美的価値を、最終製品に生かしていくということです。さらに、香り(香料)からもたらされるさまざまなメリットを利用(用途に応じて期待)することができます。

  1. ① 異性への魅力…嗅覚と性愛は深く結びついており、異性を魅惑するため、歴史的に多くの香りが使われた。
  2. ②雰囲気(ムード)作り…香料によって、ノンバーバル(非言語的)なイメージの伝達ができる。
  3. ③ストレス解消…気分転換がはかれる。
  4. ④作業効率の改善…香りによって無意識のうちに効果がある。
  5. ⑤清潔感…リフレッシュ感が増進される。
     

さらに、香料を使う大きな目的の一つに、嫌な基剤臭をカバーしたり、悪臭を香りで消臭するマスキングとしての役割があげられます。

香料はどのように使われるか

香料は、香水を始め、化粧品、パーソナルケア製品、洗浄製品や芳香剤など我々の日常生活で身近に存在するほとんどの製品に使われています。

香水

香水やオーデコロンに使われる香料は、最高峰レベルの芸術的な創作活動から生み出され、先に述べた嗅覚的なメリットの全てを生かしています。

化粧品・パーソナルケア製品

化粧品やボディケアなどのパーソナルケア製品は、香料の使用量は、非常に少ないのですが(0.01〜0.5%)、嗅覚的効果は大きく、商品を認識する顔として、ブランドの重要な役割を果たしています。

洗浄料・洗剤

まさしく、嗅覚的メリットの⑤を利用したもので、石けん、シャンプー、台所用洗剤、洗濯用洗剤その他家庭用洗浄剤(住居用など)は、全てそれらの商品目的にそった、それらの
商品らしい香りが工夫されています。

香料の安全性

香料は複数の有機化合物の集合体ですが、これらの有機化合物に対する消費者の健康と環境は、科学(リスク評価)を担う香粧品香料原料安全性研究所(※1)と、管理(リスク管理)を担う国際香粧品香料協会(※2)の両翼により、国際的に守られています。

※1 RIFM:Research Institute for Fragrance Materials
※2 IFRA:International Fragrance Association


○日本香料工業会(http://www.jffma-jp.org/

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