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化粧品用語解説

化粧品に配合可能な法定色素・防腐剤・紫外線吸収剤

「医薬品医療機器等法」による化粧品の定義には、「作用が緩和なもの」との記載があります。したがって、化粧品に配合する成分も「作用が緩和なもの」であることが求められます。

薬事法による化粧品の規制は、2001年4月から大きく変わりました。それまでは、化粧品に配合するすべての成分を厚生労働省あるいは独立行政法人医薬品医療機器総合機構において、化粧品が販売される前に審査していましたが、欧米の制度を参考にしてこの事前審査制度を廃止し、企業責任のもとで成分の安全性を確認した上で化粧品に配合する制度に変わりました。

ただし、すべてが企業責任ということではなく、法定色素、防腐剤及び紫外線吸収剤については、厚生労働大臣がポジティブリストを設けており、そこに記載された成分は、示された配合量の範囲内で化粧品に配合することが認められます。さらに、化粧品への配合を禁止した成分などを示したネガティブリストも設けられています。

法定色素は、法定色素と類似した構造の物質が、安全性上の懸念がもたれていたことから、安全性が確認された有機合成色素だけが、医薬品や化粧品などに配合可能な法定色素として昭和41年に定められました。有機合成色素以外の色素、例えば、酸化鉄、グンジョウなどは、他の化粧品原料と同様に企業責任のもとで安全性を確認した上で化粧品に配合することができます。

防腐剤は、配合量が多くなると、本来防腐剤がもっている性質から冒頭にご説明した「作用が緩和なもの」ということから外れてしまいます。したがって、「作用が緩和なもの」にするためには、配合量を制限する必要があります。もちろん、配合量が少なすぎると防腐剤としての効果は期待できないため、両方を満たすところに基準が設けられています。こうした基準は、新たな知見によっては変更される可能性もあります。

ここで、「防腐」ということに触れておきます。化粧品は、「防腐」、すなわち化粧品にかびが生えたり、異臭を発したり、著しく変色するなどの腐敗を防ぐこと、を考慮して設計されます。化粧品の「防腐」のために、防腐剤を配合する、防腐剤とはみなされないけれども一定の防腐効果を持つ原料を配合する、小さな容器にするなど容器に工夫を施す、といった対策がとられています。

紫外線吸収剤は、化粧品に配合する目的が、日光による変色を防ぐなど製品を保護することを目的として配合する場合と、いわゆる日やけ止めを目的として配合する場合に大別されますが、基準が設けられているのは配合量が多くなる可能性がある後者の場合であって、前者の配合目的で化粧品に配合するものは、この基準には該当しません。

法定色素、防腐剤及び紫外線吸収剤以外の成分のうち、2001年に化粧品の規制が変わる前から、ショウキョウチンキ、トウガラシチンキ、ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、ラウロイルサルコシンナトリウムなどの一部の成分については、配合上限などの基準が設けられていました。これらは、規制が変わった後も引続き基準として設定されています。なお、ヒノキチオール、塩化ベンゼトニウムなどは、2001年に規制が変わった際に新たに基準が設けられたものです。

化粧品に配合可能な法定色素、防腐剤、紫外線吸収剤及び配合上限の基準が設けられている一部の成分が、ポジティブリストに記載されていますが、そこに記載されている成分は、設けられている基準を守っていれば化粧品の原料として安全に使用できることを示しているものです。

※厚生労働大臣が、医薬品や化粧品などへの使用を認めている有機合成色素(タール色素ともいう)のこと